「トップロードさん……書類、落としたわ。
次の世界史で使う資料よね？
……持つから、半分貸して」

「わっ、ありがとうございます！
けど、平気ですよ！　重くないですし。
これも学級委員長の仕事ですから！」

「それよりアヤベさん！
次の授業の準備は大丈夫ですか？
移動教室なので、早めに
済ませておくといいですよ！」

「どこまでお人好しなのよ……もう。
ほら、持つわよ」

「アヤベさん……！」

「そうだよ、トップローードォーー！
アタシとタイシンにも運ばせてよーー！！」

「耳元で叫ぶなっつーの……！
……ま、そういうことだから
さっさと片づけるよ、トップロード」

「チケットさん……！　タイシンさんまで！
それでは、お言葉に甘えてお2人は
模造紙をお願いします！
アヤベさんには地球儀をお任せしますね！」

ナリタトップロードはテキパキと荷物を
割り振るが、それでも書類がどっさり入った
段ボールは頑なに譲らないのだった……。