[冬溶かす熾火]メジロラモーヌ
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傅いて
エピソード
[冬溶かす熾火]
「ラモーヌ様。昼食の用意が整いました。
……ラモーヌ様?」
……ノックをしてもご返事がない。
失礼を承知で、私はロッジの扉を開ける。
ラモーヌ様は絵を描いていた。
私では理解できない――
余人に理解させる気のない抽象画。
メイド仲間から聞いたことがある。
ラモーヌ様は昔、脚が弱く、トレーニングに
参加できない冬の時間を過ごされたという。
その際に描かれていたのが、抽象画。
気炎を、
陶酔を、
焦熱を、
憂鬱を――
思うままキャンバスに叩きつけた
彼女の作品は、ラモーヌ様と同様、
えも言われぬほどに美しかったという。
では、なぜ。なぜ彼女は今になって、
再び筆をとったのだろうか――
「……あの頃には、遠く及ばない。
けれど、それもそうよね――
今は、私の愛に会いに行けるのだから」
……意味もわからず息を呑む。
何に圧倒されているのかもわからないまま、
私はただ、美しい彼女に見蕩れていた。
「雪が止んだわ。
愛を、語らいましょう」
ラモーヌ様はそれだけ呟くと、
静かに部屋を出ていく。
……そうして、あとに残されたのは、
するべき仕事を全うできなかった私と、
――白いキャンバスに彼女が描いた、
青々とした新緑だけだった。
……ラモーヌ様?」
……ノックをしてもご返事がない。
失礼を承知で、私はロッジの扉を開ける。
ラモーヌ様は絵を描いていた。
私では理解できない――
余人に理解させる気のない抽象画。
メイド仲間から聞いたことがある。
ラモーヌ様は昔、脚が弱く、トレーニングに
参加できない冬の時間を過ごされたという。
その際に描かれていたのが、抽象画。
気炎を、
陶酔を、
焦熱を、
憂鬱を――
思うままキャンバスに叩きつけた
彼女の作品は、ラモーヌ様と同様、
えも言われぬほどに美しかったという。
では、なぜ。なぜ彼女は今になって、
再び筆をとったのだろうか――
「……あの頃には、遠く及ばない。
けれど、それもそうよね――
今は、私の愛に会いに行けるのだから」
……意味もわからず息を呑む。
何に圧倒されているのかもわからないまま、
私はただ、美しい彼女に見蕩れていた。
「雪が止んだわ。
愛を、語らいましょう」
ラモーヌ様はそれだけ呟くと、
静かに部屋を出ていく。
……そうして、あとに残されたのは、
するべき仕事を全うできなかった私と、
――白いキャンバスに彼女が描いた、
青々とした新緑だけだった。
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