「ふふ……この時のタイシンちゃん、
かっこよかったですね～♪」

「は？　ああ、ファン感のときの写真か。
って、何そのアルバム！？　んなモン
ご丁寧にアルバム貼らなくていいって！」

「どうしてですか～？　タイシンちゃんが
陣取り合戦で大活躍したお写真ですよ、
大事にとっておきたいじゃないですか～。
あ、こっちの写真も♪」

「いいってもう、恥ずいから……」

「本当に、立派になりましたねぇ。
いつの間にかすっかり大きくなって……！」

「母親かアンタは！」

「だって～。私ってば、タイシンちゃんを
心配するばかりで……。でも
私が思っていた以上に、タイシンちゃんは
立派で、勇気をもって、堂々としてて――」

「……別に、……アンタが動きやすいように
隙作るくらい、なんてことないし…………」

「タイシンちゃん……！　ほんとにもう、
優しくて立派なんですから～～！」

「だから別にそんなんじゃ……
って、アンタ付箋に何書いて――」

「ふんふん♪　『タイシンちゃんは、とても
立派で……みんなのために勇気を』――」

「ちょっ、んな恥ずいことメモんな！
写真の横に貼るなーー！！」