ウマ娘における相性計算【厳密版】とそれを構成する関係性グループの解説

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※この記事は応用編です。「相性値の計算方法を具体例で詳しく解説」の続きとなっているため、できる限りこちらを理解した上でご覧ください。

厳密版とは?この記事の対象読者

以前の記事で解説した相性計算の ステップ1 ~ 7 は、人間が相性表を確認し、大まかな傾向を簡単に算出できるようアレンジしたものです。

個人的に、ウマ娘をプレイされているほとんどの方は【厳密版】のロジックを学ぶ必要はないと考えています。
なぜなら、この方法はゲーム内で表示されていない多くの内部データの組み合わせによって決定されるため、たとえその方法を覚えたとしても人間が再現するのは非常に困難だからです。
厳密版の計算には結局、ツールを使うことになります。

加えて、以前の方法でも組み合わせの優先順位自体は求めることができるため、実際の値に誤差があってもそこまで問題はないと考えています。
日常的に使う分には簡易版を覚えていれば良いでしょう。

よって、この先を読む必要があるのは「ウマ娘がどういった仕組みで相性値を決定しているのか」を更に詳しく知りたい方のみとなります。

関係性グループについて

厳密版の相性計算方法を知るには、「関係性グループ」という概念を学ばないといけません。

ウマ娘では、キャラクターごとにラベリングされた情報が無数に紐づいています。
例えば、以前例にあげたダイワスカーレットなら...

  • 芝グループ
  • 中距離グループ
  • マイルグループ
  • 先行グループ
  • 同クラス
  • 同室
  • 5月生まれ
  • 牝馬
  • 有馬記念優勝
  • エリザベス女王杯優勝
  • etc

といった具合です。
その他にもモデルとなった競走馬が同年代だったり、ウマ娘の設定で生徒会仲間だったり...現実仮想問わず、数多くの共通点がデータ化され登録されています。

これらのデータには それぞれポイントが付与されており、それらの組み合わせ及び合算によって相性値が決定されます。
最も重要なグループは「バ場適正」、「距離適性」、「脚質適正」といった適正に関するものであり、それぞれ 7pt が設定されいます。
この値は後ほど頻出しますので覚えておいてください。

なお、各適性の所属グループは実装されているカードの値とは関係ありません。
例えば、【G00 1st.F∞;】ミホノブルボンは短距離適性Cですが、短距離グループに含まれます。

その他のグループは、基本的に 1pt または 2pt です。 2pt に設定されているものは、同室、同寮、同学年、友人関係等、ウマ娘でのプロフィールが反映されているものが多いです。
一方で 1pt のグループには、誕生日、血統、血縁関係、優勝レース等、 現実世界での共通点が考慮されています。

相性値の計算方法(2者間の場合)

いよいよ実践です。
今回は、以前も例にした構成の 子←→親2(ダイワスカーレット←→オグリキャップ)における相性値を求めてみます。

ダイワスカーレットの相性計算例
  • 子(ダイワスカーレット)
  • 親1(エルコンドルパサー)
  • 祖1-1(ミホノブルボン)
  • 祖1-2(タイキシャトル)
  • 親2(オグリキャップ)
  • 祖2-1(マルゼンスキー)
  • 祖2-2(タイキシャトル)

まず、両者の関係性グループおよびそのポイントを一覧にします。

関係性グループ名ポイントダイワスカーレットオグリキャップ
芝グループ7pt
マイルグループ7pt
中距離グループ7pt
先行グループ7pt-
差しグループ7pt-
友人関係12pt-
同クラス12pt-
同室12pt-
同室22pt-
栗東寮2pt
同学年12pt-
同学年22pt-
血統11pt-
血統21pt-
血統31pt-
血統41pt-
血統51pt-
血統61pt-
血統71pt-
血統81pt-
血統91pt-
血統101pt-
血統111pt-
血統121pt-
血統131pt-
血統141pt-
血統151pt-
血統161pt-
血統171pt-
血統181pt-
血統191pt-
血統201pt-
血統211pt-
血統221pt-
血統231pt-
血統241pt-
血統251pt-
血統261pt-
血統271pt-
血統281pt-
血統291pt-
血統301pt-
血統311pt-
血統321pt-
血統331pt-
ライバル11pt-
ライバル21pt-
ライバル31pt-
ライバル41pt-
3月生まれ1pt-
5月生まれ1pt-
1985年生まれ1pt-
2004年生まれ1pt-
牡馬1pt-
牝馬1pt-
有馬記念1pt
マイルCS1pt-
エリザベス女王杯1pt-
秋華賞1pt-
安田記念1pt-
桜花賞1pt-
同時期に活躍11pt-
同時期に活躍21pt-
血縁関係11pt-
血縁関係21pt-

洗い出しみましたが、すごい数です。
この時点で、「厳密版の算出方法を覚えても使うことはできない」という感覚が理解できるかと思います。

2者間の相性を相性値を求める場合、これらのグループで両者が共に属している部分を確認します。
一致していたのは...

  • 芝グループ: 7pt
  • 中距離グループ: 7pt
  • マイルグループ: 7pt
  • 栗東寮: 2pt
  • 有馬記念: 1pt

の計5つでした。
これらのポイントを合計すると、7 + 7 + 7 + 2 + 1 で 24pt。
相性表(ダイワスカーレット←→オグリキャップ)の値と一致しています。

ダイワスカーレットの相互相性表

実は、一般に出回っている相性表はこうして導出した相性値をまとめたものです。 私たちは今まで、この面倒な作業を省略して2者間の相性値を確認していたのです。

相性値の計算方法(3者間の場合)

では、3者間の導出はどう行うのでしょうか?

3者間の相性は、相性計算におけるステップ4 ~ 7で必要となります。
2者間の時と同様に、具体例から求めていきましょう。
今回は、子←→親2←→祖2-2(ダイワスカーレット←→オグリキャップ←→タイキシャトル)を対象とします。

まず、例によってそれぞれの関係性グループを洗い出すところから始めます。

関係性グループ名ポイントダイワスカーレットオグリキャップタイキシャトル
芝グループ7pt
短距離グループ7pt--
マイルグループ7pt
中距離グループ7pt-
先行グループ7pt-
差しグループ7pt--
友人関係12pt--
同クラス12pt--
同クラス22pt--
同室12pt--
同室22pt--
同室32pt--
栗東寮2pt-
美浦寮2pt--
同学年12pt--
同学年22pt--
同学年32pt--
血統11pt--
血統21pt--
血統31pt--
血統41pt--
血統51pt--
血統61pt--
血統71pt--
血統81pt--
血統91pt--
血統101pt--
血統111pt--
血統121pt--
血統131pt--
血統141pt--
血統151pt--
血統161pt--
血統171pt--
血統181pt--
血統191pt--
血統201pt--
血統211pt--
血統221pt--
血統231pt--
血統241pt--
血統251pt--
血統261pt--
血統271pt--
血統281pt--
血統291pt--
血統301pt--
血統311pt--
血統321pt--
血統331pt--
血統341pt--
血統351pt--
血統361pt--
血統371pt--
血統381pt--
血統391pt--
血統401pt--
血統411pt--
血統421pt--
血統431pt--
血統441pt--
血統451pt--
血統461pt--
血統471pt--
血統481pt--
血統491pt--
ライバル11pt--
ライバル21pt--
ライバル31pt--
ライバル41pt--
3月生まれ1pt-
5月生まれ1pt--
1985年生まれ1pt--
1994年生まれ1pt--
2004年生まれ1pt--
牡馬1pt-
牝馬1pt--
有馬記念1pt-
マイルCS1pt-
エリザベス女王杯1pt--
秋華賞1pt--
スプリンターズS1pt---
安田記念1pt--
桜花賞1pt--
同時期に活躍11pt--
同時期に活躍21pt--
同時期に活躍31pt--
血縁関係11pt--
血縁関係21pt--

これだけ項目があるにもかかわらず、3者共通となると...

  • 芝グループ: 7pt
  • マイルグループ: 7pt

の2ヶ所しか一致しませんでした。
7 + 7 なので 14pt になります。

ダイワスカーレット←→オグリキャップの時は有効だった「栗東寮: 2pt」と「有馬記念優勝: 1pt」も消えてしまいました。
このように、3者間の場合は細々したポイントは無効となるケースが よくあります。

一方「芝グループ: 7pt」はほとんどのウマ娘で加算されるため、ステップごとの相性値は 7 以上になることが多いです。
逆にいうと、この芝グループに所属していないキャラクターは常に -7pt のハンデを背負うことになりますので、そういったウマ娘の相性値は非常に厳しいものとなります。

ハルウララの相性値が壊滅的なのは、これに加えてほとんど誰も所属していない「追込脚質」及び「短距離」のグループでもあるからです。 (※ 2023/02 のアップデートで専用の相性グループが追加され、特定キャラとの相性が大幅に強化されました。) 因子に組み込むと相性値が凄まじく低下するため、可哀想ですが手持ちが揃った後は使用を避けるようにしましょう。

同じダートグループであるスマートファルコンは、中距離やマイル、逃げといったメジャーなグループに所属しているため、-7pt のハンデがあっても最低限の相性値は確保していることが多いです。

  まとめると、ダート、追込、短距離属性のウマ娘は総じて相性が悪くなりやすく、逆に中距離や先行などの適性がある場合は平均値が高くなる傾向があります。

まとめ

 2つの実例を見てきましたが そのどちらも気軽に試すことはできないため、これらを覚える必要はまったくありません。
 もし他のウマ娘で試したい場合は、相性ランキングページのポイントが記載してあるボタンを押してみてください。
下図のように、2者間相性の内訳が確認できます。

ダイワスカーレットとオグリキャップの相性内訳

今回の内容をまとめると...

  • ウマ娘には関係性グループという概念が存在し、各キャラクターは該当するグループに複数所属している
  • 関係性グループにはポイントが設定されており、主となるのはバ場適正、距離適正、脚質適正のグループ(それぞれ 7pt)
  • ウマ娘の相性は、この関係性グループが対象間でどれだけ重複するかで決まる(重複した箇所のポイントを合算する
  • ダート、短距離、追込グループのウマ娘は、所属人数が少ないため相性が悪くなりやすい
  • 中距離や先行グループだと、相性値が伸びやすい(中距離: 80%, 先行: 50% 程度が所属)

こんなところかと思います。

相性値を確認する上で一番確実なのはツールでの確認ですが、逐一見に行くのも面倒です。
そのため、最低限「中距離(先行)は強い」、「ダート、短距離、追込は弱い」と覚えておきましょう。
キャラガチャを引く際に良相性起因の上振れやすさまで考慮できるようになったり、軽めの因子周回をする場合などで役に立つでしょう。


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