【ウマ娘Ver.3】2023 年の重賞ボーナス > GⅠボーナス 画像多めの具体例で解説

GⅠボーナス(旧重賞ボーナス)とは?

継承するウマ娘が育成中に勝利した GⅠレース数に応じて、相性値が加算されるシステムです。

2023/02(2 周年)の大型アップデートにて、以前の仕様から大幅な変更があったので解説していきます。
変更内容をざっくり言うと...

  • 2 周年まで... GⅢ ~ GⅠ及び GⅠレースの組み合わせによる称号によって決定
  • 2 周年以降... GⅠレースのみだが 1 勝のポイント及び、参照される継承内の組み合わせが増加

といった感じです。(以前までの詳しい仕様はコチラ

なお、公式からは下記のようにアナウンスされていました。

  • 選択した 2 人の継承ウマ娘同士に同じ優勝歴がある際にも相性ボーナスが適用されるように変更。
  • 継承ウマ娘同士に相性ボーナスが適用される優勝歴を GⅠレースのみに変更し、1 つの GⅠレースにつき加算される相性ボーナスを増加。
  • 「クラシック三冠」などの GⅠレース以外の優勝歴に対して相性ボーナスが適用されないように変更。

結論こうなる

GⅠボーナスの仕組み

新しい重賞ボーナス(GⅠボーナス)は非常に単純なため、この図一枚で表すことができます。
これで理解できた方はこの先を読む必要はありません。


早速ですが上図の解説をしていきます。

この例は育成対象のハルウララに対して、親 1 のグループ(メジロライアン、スペシャルウィーク、オグリキャップ)と 親 2 のグループ(エルコンドルパサー、ニシノフラワー、スーパークリーク)を継承させるという設定です。

図の「共通 GⅠ」とは、点線で結ばれているキャラが勝利(1 位)している同一の GⅠレース数です。
例えば、メジロライアンとスペシャルウィークが皐月賞を勝利していた場合、この組み合わせでの勝利数は +1 となります。
また、確認するべき組み合わせは以下の 5 つです。

  • A...親1 - 親2
  • B...親1 - 親1A
  • C...親1 - 親1B
  • D...親2 - 親2A
  • E...親2 - 親2B

GⅠボーナスとは、これら 5 カ所の同一勝利数に 3 を掛けた合計値です。
式にすると GⅠボーナス = (A + B + C + D + E) × 3 ですね。


簡単な例として、仮に祖まで含めた 6 人のウマ娘がそれぞれ「皐月賞」と「ダービー」に勝利しているとすると、合計の GⅠボーナスは 30pt で図のようになります。

GⅠボーナスのポイント

重賞ボーナスの歴史

この節は読み飛ばし推奨です。 新規やこれから始める方のために、古参プレイヤーが重賞ボーナスとどう付き合ってきたのか記しておきます。


URA/アオハル時代

重賞ボーナスの仕組みはウマ娘リリースと同時に実装されており、これまで相性値をブーストして継承結果を良くするための手法として重宝されてきました。

しかしリリース当初はそうでもなく、URA/アオハルシナリオ時代では、ほとんどのプレイヤーが 20 戦前後で最低限の G1 レースを中心に因子育成を行っていました。 現在よりもカードやシナリオのパワーが低く、多くのレースに出てしまうとステータスが担保できなかったのです。


メイクラ時代

しかし、3 つ目の育成シナリオ「Make a new track~クライマックス開幕~」、通称「メイクラ」で状況が一変します。

このシナリオは従来の 2 つとは異なり、育成中にウマ娘ごとの目標レースで縛られず、かつレースに出れば出るほど強くなるという特異的な仕様でした。 相性値をできるだけ高めたいガチ勢達は 30 戦後半は当たり前。場合によっては 50 戦ローテを組む猛者もいるほどでした。

その結果、1プレイは 40 ~ 60 分程度に増加。2021 年末に行われたレンタル回数の増加(3 → 5)も相まって、 多くのウマ娘プレイヤーは半年の間 1 日 5 時間弱の苦行を強いられることになりました...

ウマ娘カジュアル勢の方からすると、なぜそこまでしてレンタル枠を使い切らなないといけないのか疑問に思うかもしれません。
リリース初期のウマ娘は白因子平均 4 ~ 6 個。さらにステも伸びないので青も出ない。
今でもそうですが、奇跡的に生まれた神因子を奪い合い、自分のものとして取り込まなければチャンミで勝てなかったのです。 そしてアオハルまでに刷り込まれたその習慣は、当然メイクラでも続きます。
光り輝く神因子をレンタルできる権利を使わないなんて、なんだかとんでもなく損をしているような気分になったものです。
その結果、多くのプレイヤーは精神的・肉体的に摩耗していくこととなります。

余談ですが、サークルのボーダーもアオハル → メイクラで急上昇し、S ランクは 7,000 万ファン/月 が標準という状態から 一気に 1.2 億まで増加しました。
嫌でも多くのレースに出て、かつ本育成期間中も出走数を減らすことが無かったため、1 周 80 万を 1 日 5 回、30 日続けて 1.2 億というケースが多かったように思います。
その後は、不正対策やグラライやグラマスといった新たなシナリオを経て、S ランクボーダーは徐々に元の 7,000 万付近へ戻っていきました。


新仕様について

私の感覚ではありますが、運営はこの惨状を重く受け止めた結果として今回の仕様変更をしたと考えています。

あらゆるコンテンツは新規プレイヤーが参加し続けなければ衰退していきます。
当時、この狂気じみたプレイ時間の情報は外部のクラスタへも広がっており、その結果として「ウマ娘って大変」というイメージが今日まで拭いきれないものとなってしまいました。

他のゲームであれば時間をお金で変えたりしますが、ウマ娘の因子厳選はそうはいきません。 チャンピオンズミーティングというエンドコンテンツがある以上、因子厳選からは逃げられません。
エントリー時点で格差がある戦いを新規プレイヤーがしたいでしょうか? 普通に考えれば、ご遠慮願いたいですよね。

そのため、今回の変更は個人的に大成功だと思います。
今まで厳選を頑張ってきた層には不利な変更ですが、新規プレイヤーとの格差やプレイ時間を縮め、 重賞ボーナスという概念を誰もが理解できるように単純化したのはお見事です。

そもそも今までの仕組みは多少複雑で、未だに重賞ボーナスのことが理解できないという方を見かけることもありました。 (理解できない、というよりは理解する熱量までいっていないというのが正確かと思います。 しかし大半のプレイヤーはそれが普通なので重要な要素はできるだけわかりやすくした方が良いでしょう。

旧仕様は同日に重なる GⅡやⅢのズレを意識したり、秋シニア三冠等の各種称号を理解し、事前にローテーションを組む必要がありました。
それに比べると、新仕様はただただ GⅠに出走すれば良いだけなので、何も考えずにプレイできます。 一部プレイヤーにとってのやりこみ感は減ったかもしれませんが、参入障壁を下げつつ既存プレイヤーのストレスを低減することに成功したと思います。


仕様変更による実数値の変化

新旧の仕様で重賞ボーナスはどの程度変わったのでしょうか?
標準的な出走数で比較してみます。

メイクラ(ゲーム内表示 36 戦)
GⅠ...16戦
GⅡ...8戦
GⅢ...8戦
称号...6(三冠、春シニア、秋シニア、天皇賞春秋連覇、春秋グランプリ、春秋マイル
合計...38 × 4カ所 = 152pt

グラマス(20 戦)
GⅠ...16 戦(阪神、HS、皐月、NHK、ダービー、菊花、MCS、大阪、春天、VM、安田、宝塚、秋天、エリ女、ジャパン、有馬
合計...16 × 3 × 5カ所 = 240pt

凄いですね。育成時間(出走数)は半減したのに、ボーナスは 152pt → 240pt と 57% アップしています。
ついでにマイル落ちバージョンも見てみましょう。

グラマス(15 戦)
GⅠ...11 戦(HS、皐月、ダービー、菊花、大阪、春天、宝塚、秋天、エリ女、ジャパン、有馬
合計...11 × 3 × 5カ所 = 165pt

大分落としたのに、これでもまだ以前よりは高いです。 新仕様はこれまでよりも少ないレース数でボーナスを盛ることが可能ですが、図のように 1 戦落とすだけでポイントが大きく欠損します。その点はお気をつけください。

GⅠボーナスの欠損

実例で導出する GⅠボーナス

それではいよいよ実践です。

私のボックスにハルウララと組み合わせることで境界値となる因子がいくつか存在したため、今回はその実データを使うことにします。
ちなみに、相性値は 51 以上で○、151 以上で◎判定となります。


相性判定 ◎ になるパターン

相性 ◎ になるハルウララの組み合わせ

まず、継承する合計 6 人について、GⅠ勝利数を洗い出します。

レース名ライアンスペオグリエルニシノクリーク
有馬記念-
東京大賞典-----
チャンピオンズカップ-----
ジャパンカップ-
エリザベス女王杯--
天皇賞(秋)-
スプリンターズステークス----
宝塚記念--
安田記念--
ヴィクトリアマイル--
天皇賞(春)---
大阪杯--
高松宮記念-----
マイルチャンピオンシップ---
菊花賞--
秋華賞------
日本ダービー---
オークス------
NHKマイルカップ-
皐月賞---
桜花賞-----
ホープフルステークス-
朝日杯FS----
阪神JF----

表から...

  • A(ライアン - エル)...7 勝
  • B(ライアン - スペ)...16 勝
  • C(ライアン - オグリ)...15 勝
  • D(エル - ニシノ)...1 勝
  • E(エル - クリーク)...4 勝

なので、GⅠボーナス = (A + B + C + D + E) × 3
= (7 + 16 + 15 + 1 + 4) × 3 = 129
よって、GⅠボーナスは 129 となります。

また、U-tools の相性計算機より、今回の組み合わせにおける素の相性値は 22 であることがわかるので...

ハルウララの相性値シミュレーター

相性値(22) + GⅠボーナス(129) = 151
となり、ギリギリ総合評価 ◎ となります。

相性 ◎ になるハルウララの組み合わせ

相性判定 ○ になるパターン

相性 ○ になるハルウララの組み合わせ

次に、相性 ◎ に届かないパターンも見てみましょう。
先程と同様に、GⅠレースの勝利数を洗い出し...

レース名オグリイナリデジタルエルニシノクリーク
有馬記念--
東京大賞典-----
チャンピオンズカップ----
ジャパンカップ-
JBCクラシック-----
エリザベス女王杯---
天皇賞(秋)-
スプリンターズステークス----
宝塚記念--
帝王賞-----
安田記念--
ヴィクトリアマイル--
天皇賞(春)-----
大阪杯---
高松宮記念-----
フェブラリーステークス-----
川崎記念-----
マイルチャンピオンシップ----
菊花賞-----
秋華賞---
マイルチャンピオンシップ南部杯-----
ジャパンダートダービー----
日本ダービー------
オークス---
NHKマイルカップ-
皐月賞------
桜花賞---
ホープフルステークス-
朝日杯FS------
阪神JF--

表から...

  • A(オグリ - エル)...6 勝
  • B(オグリ - イナリ)...13 勝
  • C(オグリ - デジタル)...11 勝
  • D(エル - ニシノ)...1 勝
  • E(エル - クリーク)...4 勝

なので、GⅠボーナス = (A + B + C + D + E) × 3
= (6 + 13 + 11 + 1 + 4) × 3 = 105
よって、GⅠボーナスは 105 となります。

同様に、U-tools の相性計算機から、この組み合わせにおける素の相性値は 45 であることがわかるので...

ハルウララの相性値シミュレーター

相性値(45) + GⅠボーナス(105) = 150
総合評価 は 1pt 足りずに ○ となります。
先程の例より素の相性が高いにも関わらず、数戦落としただけで ○ 判定となってしまいました。
GⅠボーナスの重要性がよくわかる例かと思います。

なお上記でも分かる通り、ハルウララは多くのウマ娘と極端に相性が悪い例外的存在です。そのため、通常は新仕様で ○ 判定となることは少ないでしょう。 ただし、直近のチャンミでは正月ウララや同じくらい相性が悪いシンコウウインディが活躍したケースもあったため、そういったキャラを育成する場合は多少気を付ける必要がありそうです。
※ ハルウララの相性値はなぜ極端に悪いのか

相性 ○ になるハルウララの組み合わせ

まとめ

最後に、ここまで出てきた要点をまとめておきます。

  • GⅠ(重賞)ボーナスとは、G1 レースを勝つことによってのみ得られる相性値のボーナス
  • 親1 - 親2、親1 - 親1A、親1 - 親1B、親2 - 親2A、親2 - 親2B の 5 カ所を参照
  • それぞれの GⅠ共通勝利数合計 × 3 がGⅠボーナスの値
  • GⅡ、GⅢおよび秋シニア三冠・クラシック三冠等の称号は参照しない
  • 参照項目は減っても GⅠの倍率が 3 倍になっているため、大抵の場合は以前よりも強い相性補正が働く
  • 以前の仕様と同様の水準を担保するには、最低でも 10 勝程度の共通ローテーションで育成する
  • 同一重賞を複数回勝利してもボーナスとして加算されない(例:クラシック有馬 + シニア有馬は同一のレースとして扱われる(過去記事より

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
相性値の向上は、良い継承の発生確率、上振れやすさに直結します。
今まで GⅠボーナスを知らなかった、なんとなくしか理解していなかった方は、ぜひこの機会に覚えて実践へ生かしていきましょう。

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